似顔絵画家の受賞歴の意味。資格を持ってない人に頼んでも大丈夫なのか?てか必要なの?
こんにちは、似顔絵画家の やすし です。
こんな質問が届いたので、今回はそれをもとに記事を書いていきます
似顔絵が欲しくてネットで調べています。
色々な似顔絵画家のページを見ると、プロフィール欄に何かしらの受賞経験があったり、似顔絵検定○級みたいなことが紹介されていたりするのですが、
描いて欲しいと思える人が見つかったんですけど、その人にはそういった賞や資格のことが書かれてありませんでした。
絵の雰囲気は気に入っているんですけど、賞や資格のない人に似顔絵を頼んでも大丈夫なのでしょうか?
いきなり結論を言うと大丈夫です。
似顔絵の世界では、実力を競う大会がいくつか毎年開催されており、
画家も技術を磨くのと、何かしらの実績を作るために大会に参加しています。
そこで実績を上げた人は何かしらの実力がある人と思って良いでしょう。
ですが、似顔絵は絵が全てを物語るので、絵を見て良いと思ったのならそれを信じるのが何よりです。
賞や資格というのはあまり判断基準になりません。あれば、より安心という程度のものかと思います。
全く似顔絵のそういった大会に参加せずとも、人気の高い似顔絵画家は沢山います。
結論は出てしまったのですが、せっかくなので有名な大会を紹介して、
その賞がどういった意味を持つのかについて書いていきます。
大会の種類によって、似顔絵画家ごとの強みがわかるかと思います。
似顔絵楽座 竜王賞
名古屋で開催される大会です。
一般のお客さんを対象に、どの画家が一番お客さんの満足度が高いのか?というのを投票などで競う大会です。
10位ぐらいまで賞があったと思います。
一般のお客さんの投票結果が評価のウェイトを占めるので、
受賞歴のある人は、普通のお客さんにウケがいい人ということになります。
なので、竜王賞で何かしらの受賞歴を持っている人は、似顔絵でよくある毒のある感じが少ないです。
あと、早く描くのが得意だったり、楽しくおしゃべりしながら描ける人、目立つためにコスプレしながらやる人、がおりますので、器用な似顔絵画家が受賞しやすいです。
僕が業界の噂を聞く限りでは、手段を選ばない人が優勝する傾向があり、お客さんも誰が優秀するかとかあまり興味がなく、ただ単に安く似顔絵が描いてもらえるし面白そう!という感じで来ているだけなので、満足度というよりなんとなくの人情で投票する傾向があるそうです。
なので、なんでこの人が優勝?みたいなことがよくあるそうです。運営もそうならないように対策を取っているそうですが、イタチごっこな面があるようです。
名古屋で活動している似顔絵画家だとファンを呼べるから有利だったり、反則ギリギリのやり方で賞を取りに行く人がいるそうで、そういう人が結果を出しやすいそうです。
「票を入れてください」と必ず言うかどうかで結果も変わるなど、政治ドラマでも見ているかのようです。
賞を取っているということは実力者であると言えるのですが、こういう傾向もあるので賞の順位だけを見て判断材料にする必要はないかなと思います。
ISCA
世界中で行われている似顔絵の大会です。
本大会が毎年アメリカで行われており、ミニコンと言って日本でも小規模で行われていたりします。
詳しくはこちらのサイトへ 日本似顔絵アーティスト協会
プロがプロを評価する大会です。
なので、この大会の賞を持っている似顔絵画家はプロも認める変態級の実力者ということが言えます。
賞も細かく別れており、賞の名前を読めば何かしらの画家の強みがわかると思います。
カラーテクニック賞を取っていれば、カラーテクニックがあるんだということです。
一番栄誉のある賞はグランプリになります。
普通のよくある似顔絵商品のような絵では評価されず、純粋に似顔絵の力や画力、アイディアが重視されます。
プロが好む絵というのはレベルは高いのですが、普通のお客さんからしたらついていけないところがあります。
ですが、この大会で賞を取る人は、似顔絵も絵もすごく上手なので、
すごいこだわった注文がしたいのであれば、この大会で賞を取っている人に頼むのがいいですね。
テレビチャンピオン
かつてテレビ東京の番組で行われていた大会です。
番組自体が古いので、もしテレビチャンピオンの受賞歴があるとすれば、相当のベテランということが言えます。
最近新しくBSでやっていたのを見たのですが、
テレビ的にどうなのか?という判断基準で勝敗が別れているように見えました。
ですが、歴代の受賞者を調べてみると、プロも認める実力者が受賞されているので、
判断材料には良いかと思います。
似顔絵検定
似顔絵というものは、プロになるにあたって資格なんて必要ないので、
似顔絵検定を持っているかどうかはあまり意味はありません。
似てない似顔絵を描いたからって警察に捕まるなんてこともないのです。
似顔絵を勉強するにあたって、こういった検定を受けてみるというのは良いことなのですが、実力を示す判断材料にはあまりないです。最高で1級まであるようですが、それで脱初心者ぐらいかなぁと思いますね。
似顔絵のプロで、実力者でベテランでも検定を受けたことない人多いですよ。
僕が知っている似顔絵の達人はほぼ検定なんて受けてないです。
アピール材料がない人が「検定で何級です」と書いてるかなぁ?と思います。
似顔絵検定が何級かよりもサンプルの絵が気に入ったかどうかで見るのが良いでしょう
その他の賞
何かしらの絵画賞や、デザイン賞を取っている人も見かけますね。
正直これも持ってたからなんなんだ?と思ってしまいます。
似顔絵の良し悪しに関係ある賞とは限らないですね。
まとめ
賞を取っている人たちは、努力して結果を出したということなので、それで判断してもいいと思います。
ですが、賞を取っているかどうかより、あなたが良いと思ったか?の方が大事です。
だってこの記事を読むまでどんな賞があってどんな意味があるか分からなかったわけですから、
そんなわけわからないことを判断材料にする必要があるのでしょうか?
例えばお笑いの「M1グランプリ」で自分が面白かった芸人が優勝しなかったとします。
じゃあその人はつまらないんでしょうか?そうじゃないですよね?
そして昔すごい人気だった芸人が今も面白いか?というとそうではないと思います。
あなたが面白いと思った芸人が面白いはずです。
そして賞というのはあくまで過去の産物でしかないわけです。
似顔絵は毎回新しく作っていかなければいけない商品です。
過去にそういう賞を取ったから、あなたの依頼を受けた場合、そういう賞に輝くような絵があなたに届く
というわけでもないわけです。あくまでその人にそういう実績があるよってだけのことなんです。
あなたがいいと思った絵が、賞では評価できない素晴らしい絵ということもあるわけです。
僕はISCAの大会に二度出たのですが、賞持ってません(笑)
頑張って賞を取りに行こうかなぁと思うのですが、
大会のある地域に行くのも面倒ですし、お金と時間がかかるので、5年以上は全く参加していないです。
実力があってもそういう理由で参加しないという人も結構います。
例で言うと「WORLD1」という「似顔絵通販で人気の会社の人たち」なんかは、僕が知る限り全く参加してません。
「竜王賞」のように器用に沢山の人を描くような似顔絵を描いているわけでもなければ、「ISCA」の様に似顔絵マニア向けの絵を描いているわけではないからです。
大会に出場していなくても良い絵を描いている人は沢山います。賞を持っているかどうかは迷ったときの一つの目安にするのが良いかと思います。
もちろん良いなと思った絵の人が賞を取っているのなら、選んで間違いないでしょう。
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